アルバムについて
制作までの経緯
アルバム「奉納」は、2019年9月20日のKauとドラヤキ太郎の会話から始まりました。
Kauが、「#細野晴臣 デビュー50周年記念展『細野観光 1969 - 2019』オフィシャルカタログは予約受付中です!」というツイートにコメント。それを見かけたドラヤキが、「細野観光、文字を読んだ時、生まれた家、スタジオ見学などの観光ツアーが出来たんか、と思いました・・・。本なんですね。」というところから、「そのツアー、参加したいです!」と。
ならば、「細野さんへの感謝がつまった自主制作アルバム作ってもおもしろいかも、ですね。」からの、「それいいですね!前にトリビュートアルバム出てましたが、それのアマチュア版という感じで。「奉納」というのがいいなあ。」というわけです。
そこで、Kauとドラヤキが企画推進部「妙音講」として活動を開始しました。
全曲紹介(アルバム収録順)
ABSOLUTE EGO DANCE by TECHNOTITE.JP
1曲目はTECHNOTITE.JP「ABSOLUTE EGO DANCE」。原曲に忠実なアレンジながら今どきにリファイン。小学生の頃、この曲を初めて聴いた時の高揚感を思い出す。やっぱりベースラインが最高ですね。
HEPATITIS(肝炎) by Kau
2曲目はKau「HEPATITIS(肝炎)」。完コピを目指しましたが、仕上がりはお聴きの通り。リズムはiKaossilatorのプリセットをそのまま使わせてもらってます。
LUMINESCENT / HOTARU by 射干玉.db
3曲目は射干玉.db「LUMINESCENT / HOTARU」。細野さんの音楽はスピリチュアルな要素も大きいですが、そんなちょっと「怖い」細野さんに着目したアレンジ。ミクさん以外は全部Gadgetで制作されてます。
三国志 by takerusaigo (AMPEREX)
4曲目はtakerusaigo (AMPEREX)「三国志」。メイン・テーマとラヴ・テーマのいいとこ取りしてチャイニーズ・エレガンス増量というお得なアレンジ。ルカ姐さんの控えめな歌唱もぐっときますね。あとリード音がやばい。
ANDROGENA by Kau
5曲目はKau「ANDROGENA」。お聴きの通り、「ファム・ファタール」のアレンジでやってます。ご本人もテクノ時代の曲をカントリーでやってたりしますが、細野さんの曲はどんなアレンジでやっても本質は変わらないのだなあ。
O.K. by Kau
6曲目はKau「O.K.」。懐かしのドラムンベースです。オケは20年ほど前のものなので、全てハードの機材で制作されています。そのせいか、この曲だけ質感が違って聴こえますね。最近『TECHNODON』再評価の機運も高まってきて喜ばしい限り。
恋は桃色 by GNP
7曲目はGNP「恋は桃色」。細野さんが「新しい音像」に刺激されて新録したのに感化されて、さらにリメイクしてみたものの難航。3回ミックスやり直しました。最終的に音を減らしてシンプルな形に。
風をあつめて by Kenzi Ozeki
8曲目はKenzi Ozeki「風をあつめて」。歌はトークボックス 。間奏で登場する御子息の歌唱を聴くと、この歌が世代を超えて愛されていることがよくわかります。
GROWTH / 都市にまつわる生長のことなど (Avec Piano Ver.) by Senji Niban
11曲目はSenji Niban「GROWTH」。原曲の幽玄な世界をピアノで再構築した「彼岸」を感じさせるアレンジ。シンプルなピアノソロに聴こえるが、実は入念なエディットが施されている。このアルバムの中では間違いなく一番のレア曲。
COSMIC SURFIN’ by 奉納者一同
12曲目はボーナストラック、「COSMIC SURFIN’」。『奉納』参加者全員によるカバーメドレーです。サーフサウンドからゲームミュージックまで、各人の細野愛があふれすぎちゃってる解釈をお楽しみください。
スペシャル・サンクス
スペシャル・サンクスということで、まずはくらんけさん。
妙音講の二人は彼の主催したGadgetのコンペで知り合いました。あのコンペがなければ『奉納』もなかったということで。『奉納』に収録された作品にも、Gadgetで作られてるものがたくさんあります。
そしてマスタリングを担当してくれたhalcyonさん。
個性豊かすぎる作品群を、見事なマスタリングで一つの作品に仕上げてくれました。その分ご苦労は大変なものだったと伺ってます。ありがとうございました。
この作品を細野さんに捧げます。
奉納者 : TECHNOTITE.JP, Kau, 射干玉.db, takerusaigo (AMPEREX), GNP, Kenzi Ozeki, Dorayaki Taro, ミナミヒロマサ, Senji Niban
Produced by 妙音講
Mastered by halcyon
Art Direction and Design by Kenzi Ozeki
©︎YOROZU LABEL, 2020